大企業に就職して“0.75年間”で学んだこと

電機メーカーに就職してから早いもので、もう9ヵ月も経っているらしく。
そのうちの、大部分 具体的に言うと7ヵ月は新入社員研修をしていたわけですが(笑)

就活前には、大企業に入る…ベンチャーで働く…とか言う記事も読んでいましたので、倣って書いてみたいと思います。

これから就職を考えられる方、内定を貰って4月から働き始める方、色々おられるとは思います。そのような方々へ、少しでも参考になる情報になれば。また、自分への自戒も兼ねて書き出します。1年目のペーペーですので、考えが変わるかもしれません。そのときは、“その2”を書きます。

大企業で働くメリット

○情報を集める努力をしなくても、それなりの情報は入ってくる

所属する企業を介して、様々な情報を得るとこができる。業界の動向、これまでの市場活動から得られたノウハウ、営業からのフィードバック要素、関連技術に関する特許等。人間一人ひとりが情報を受け取るアンテナとして、受け取った情報をシェアできる機会があれば、自分と違った視点から物事を見るきっかけとする事が出来る。その点、大企業は所属する人間の絶対数的に優れていると言える。勿論、大量の情報から必要な情報を選択するスキルは必須であるが。

○他の大企業を巻き込んだ製品展開やノウハウ共有ができる(共同開発、ODM・OEM等)

同じ志を持った「人」だけでなく、「企業」とも協業することができる。そのような繋がりから得られる他社のノウハウや業界の動向情報は、非常に貴重な情報である。さらに、自社単体で出した時に、コンシューマーに持たれる先入観をある程度払拭することができる可能性がある。

○とりあえず、組織に似合った行動をすれば、なんとかなる

もし、組織に不条理を感じたとしても、自分自身の為でなく、組織の為になる考え方や生き方にシフト(もしくは擬態)して、それを実践できればとりあえずなんとかなる。その中で、やりがいを見つけられればなお良しであろう。加えて、残業すれば残業手当がでるし、有給や代休だって取れる。会社が何らかの形で存在し続ける間は、その恩恵を受けられると思われる。

大企業で働くデメリット

○社員一人ひとりを本当の意味で尊重してはくれない

組織構成が大きければ、管理するグループ側では、それを最小限の力で管理することが重要課題となりえる。そこへは、管理される個人の思惑や担当業務の状態、将来への展望など反映されにくい。直属の上司や、同じグループの課長、部門長ならまだしも。総務部など、そのような情報を持ち得るはずがない。研修や異動、出向から学ぶことが沢山ある事は承知してる。しかしそれが、情報不十分で管理している側への免罪符とはなりえない。

○挙動(意思決定、業務体系革新等)が明らかに遅い

担当間で交わしたことなど、責任など持ちようもないので、関連部門長に回し回し。意思決定は、組織的に責任の取れる人間がassignしてからやっとなされる。そうしてなされた意思決定は、その上の人間から批判をくらってパーになることも有。個人ではなく、組織として動いているのだから、当たり前の話と言えばそうである。しかし、それで上手くいっていないのも現状である。

○情報や意見が、意図したとおりの状態で伝わらない

自分が思った通りの100%で伝えたいなら、直接話したり、プレゼンしたりすべき。間に人を挟むと、その人間の考えによって情報が少なからず捻じ曲げられる。それを避ける為には、自分から手を挙げて機会を獲得するか、伝えたい相手と直接話ができるまで、偉くなる(もしくはconnectionを作る)ことが必要かと感じる。

まとめ

企業は「メガホン」に例えることができると思います。発信することは大きく拡散することができるし、外から入ってくる情報を集める事ができる。人によっては「メガホン」を“道具”として上手く活用する。もしくは支えつつ、活用することに従事するかもしれませんし、“体の一部”として生涯を共にするかもしれません。それは、その人たちの社会との関わり方で変わっていくものだと思います。

企業というある意味closedな世界から見える景色は、人それぞれによって変わることでしょう。その景色は、写真で撮ることができないからこそ、文章にしたり図解にたりして残す必要があると思います。
是非とも、様々なclosedな世界を紹介する文章に出会いたいものです。